MinGWを使ってのビルド方法
手っ取り早く Emacs をビルドしたい
各環境用に用意されたバイナリをインストールするのが一番手っ取り早いのですが、愛があるなら一度は各自でビルドしてみましょう(^_^;)
MinGWのインストール
まずはコンパイルをするための道具を用意します。MinGW | Minimalist GNU for Windows からお使いのコンピュータにあったコンパイラをダウンロードしてインストールします。 今回は SourceForge から
mingw-get-insta-20120426.exe
をダウンロードしました。ソースを取得する
GNU Emacs から Emacs のソースをダウンロードします。 今回は RingServerProject から
emacs-24.3.tar.xz
のソースを取得しました。コンパイルをする
sh xzcat emacs-24.3.tar.xz | tar xf -
などとしてアーカイブを展開し、
emacs-24.3/nt
ディレクトリに移動し下記のコマンドを実行します。sh cmd /c configure.bat mingw32-make
これでバイナリが作成されました。さらに
sh mingw32-make install
を実行することにより
emacs-24.3
にbin
ディレクトリ等が作成されます。起動する
bin
ディレクトリ内にはこの他にも様々な実行ファイルが存在していますが、デスクトップで通常に使う際にはrunemacs.exe
をダブルクリックします。これで Emacs が起動します。
おつかれさまでした。
画像も扱えるような Emacs をビルドしたい
駆け足でビルド方法を紹介してきましたが、画像も扱えるような Emacs をビルドするためには、上記の手順 3. の configure.bat
を実行する前に各種ライブラリやヘッダファイルをインストールしておく必要があります。
GnuWin32 から各種画像用の .dll
と .h
ファイルを取得して、MinGW 以下の bin/
と include/
に入れておきましょう。あとは 3. の cmd /c configure.bat
以降の手順を行なうことにより、画像を扱える Emacs を手にすることができます。
XPM
packages/xpm.htm から Binaries, Developer files, Sources
-
packages/jpeg.htm から Binaries, Developer files
-
packages/libpng.htm から Binaries, Developer files
packages/zlib.htm から Binaries, Developer files
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packages/tiff.htm から Binaries, Developer files
-
packages/libungif.htm から Binaries, Developer files
もうちょっと詳しく!ここでは XPM を取り上げてみます。
xpm-3.5.1-1-bin.zip
を展開し、xpm-3.5.1-1-bin/bin/xpm4.dll
をMinGW/bin/
以下に移動するxpm-3.5.1-1-lib.zip
を展開し、xpm-3.5.1-1-lib/include/X11/xpm.h
をMinGW/include/X11/
以下に移動する(はじめての場合は X11 ディレクトリは存在していないので作成しておく)xpm-3.5.1-1-src.zip
を展開し、xpm-3.5.1-1-src/src/xpm/3.5.1/libXpm-3.5.1-src/lib/simx.h
をMinGW/include/
以下に移動するcmd /c configure.bat
mingw32-make
mingw32-make install
を実行する
他の画像フォーマットも同じような手順 (bin 以下のものを bin へ、include 以下のものを include へコピー) で有効にすることができます。なお、PNG では zlib も必要になります。